インプラント Q&A

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インプラント手術後のケアについて知りたいこと Question7

Q1 総インプラントをする予定です。フィクスチャーを入れたあと、第二次手術まで半年もありますが、その間、以前に使っていた入れ歯は使えるのでしょうか?
Q2 手術のあとの食事について教えてください
Q3 インプラントの義歯を使い始めてから、隣の歯が悪くなりました。また、追加のインプラントを入れないといけないでしょうか?
Q4 インプラント義歯は壊れることはないのですか?壊れたらどうするのでしょうか?
Q5 天然歯にある歯根膜がないために危険だといわれていますが、問題ありませんか?
Q6 おせんべいやステーキなど、何でも不自由なく噛めますか?
Q7 インプラントは歯槽膿漏になりますか?
Q8 インプラントは天然歯以上に、丁寧に歯を磨かなければいけないと聞きました。どんな磨き方をすればよいですか?
Q9 定期検診について教えてください

Q7 インプラントは歯槽膿漏になりますか?

A. プラークコントロールさえできていれば、天然歯が歯槽膿漏になる確率よりもずっと低いです。

まず、歯槽膿漏という病気についてご説明しましょう。歯槽膿漏は成人のほとんどの人がかかっていると考えられている病気です。症状としては2つあります。歯肉が炎症を起こして腫れあがり、すぐに出血する歯肉炎という症状と、歯が埋まっている歯槽骨という骨がやせてくる症状です。

症状の進み方はこうです。歯と歯肉の間に入りこんだプラーク(食べかすを栄養とする微生物が歯の表面に着いたもの)に、細菌(グラム陽性嫌気性球菌など)が集まり、歯肉に炎症、つまり歯肉炎を起こします。その炎症が歯根膜を破壊しながら奥へと侵入し、骨を溶かしてしまいます。骨がどんどんやせていくと歯肉がだんだんと下へ後退していくので、外から見ると歯が長くなったように見え、歯と歯の隙間も広がります。さらに進むと歯がぐらぐらとしてきて、抜けやすくなってしまうのです。 歯槽膿漏になる原因には、歯に汚れがついていることと、歯に対する過重負担の2つがあります。汚れだけでは歯肉炎にはなりにくく、過重負担によって歯が動くと炎症がひどくなるといわれています。

さて、インプラントの場合ですが、インプラントの周囲にも天然歯と同じ細菌が寄ってきますし、炎症を起こして骨吸収が見られるときの細菌も、かん菌やスピロヘータなど成人の歯周病と類似した菌が存在します。 ただし、インプラントと天然歯において、それぞれのまわりを取り囲む歯周組織については、厳密にお話すると多少異なるところがあります。それは、歯肉とインプラントのくっつき方と、歯肉と天然歯のくっつき方の違いです。 天然歯と歯肉は、双方の組織が絡みあうことでくっついています。たとえていうと、手を出し合って強く結びついているような状態です。ところが、インプラントと歯肉は片方だけが手を出している状態です。

手を出しているのは歯肉で、歯肉から出ている細かい毛のような組織がアバットメントに絡んでいます。ツタが壁をはっているのと似たようなものです。つまり、強く引っ張れば剥がれてしまう状態なわけです。 天然歯と歯肉の間にプラークが入りこむのと同様、アバットメントと歯肉の間にもプラークが入りこんで歯周病の原因になるわけですから、その違いは気になるところです。しかし、実際にインプラントでは、プラークが歯肉に入ってくると「バイオロジカルシール」というものが形成され、歯肉の中にバリアとして機能します。したがって、インプラントが歯周病になりやすいことはありません。インプラントの健康を維持するには、天然歯と同様、正しい歯磨きを実行して、プラークコントロールをすればよいわけです。

もう一つ、歯槽膿漏を悪化させる歯の揺れという観点から、インプラントと天然歯を比較してみましょう。天然歯は健全な歯でも、生理的に常に20ミクロンから30ミクロンの幅で揺れています。揺れると、プラークが歯肉の中に入りやすくなり、やがては骨吸収が始まります。ところが、インプラントは骨にがっちりとくっついています。天然歯と比べれば、まったく動かないといってもよいでしょう。動かないのだから、プラークがついても、骨の吸収につながっていくまでには到らないだろうということが、一つの考え方になっています。

Dr.Makoto Nishimura