インプラント手術前に知っておきたいこと Question1
Q1 インプラントの費用はどれくらいかかりますか?Q2 インプラントはいったい何年くらいもつのですか?
Q3 インプラントは100%骨にくっつくのでしょうか?
Q4 インプラントに欠点はないのですか?
Q5 インプラントは将来、体に悪影響を及ぼさないのでしょうか?
Q6 インプラントはどの歯科医でもできるのですか?
A. 手術システムや歯科医院によっても異なりますが、普通は1本につき、義歯まで含んで30〜50万円ぐらいかかります。
インプラント治療は、一般の歯科治療に比べてかなり高額です。私の病院では1本あたり30〜50万円です。1本しか埋入しない場合でも、手術にかかるスタッフの人数や厳密さは同じなので、結果的に本数が少ないほうが割高になる傾向があります。
また、フィクスチャーの種類、義歯の種類、骨質の状態によって異なります。インプラントが高額なのは日本だけではありません。スイスの歯科材料屋さんが来日したとき、私は彼にインプラント治療をいくらで提供しているのかと聞かれました。「30万円ぐらいからです」と答えると、「それは安い。30万円ならスイスから飛行機に乗って治療にやってくるよ」と笑いながらいいました。
彼によると、スイスでは、神経を抜いて義歯をつけるという一般的なむし歯治療でも1本20万円ほどかかるそうです。これはスイスに限らず、日本以外の先進国では、ほぼこのような治療費です。手間と部品代のかかるインプラントはさらに高額であることは容易に想像できます。ほかのヨーロッパ諸国やアメリカでも、同様にインプラント治療代は高いようです。しかし、外国と比べてさほど高くない、むしろ割安ですといったところで、あまり説得力がないかもしれません。30万にせよ、50万にせよ、その金額を高いと感じる人は多いことでしょう。
なぜ、こんなに高額なのでしょうか。インプラント治療は、最初の検査、診察から始まって、2回の外科手術(システムによっては1回の場合もある)、仮の歯を入れてのかみ合わせの調整、最後に上部構造義歯の制作、というプロセスを踏みますが、各工程ごとに多くの時間をさかなければならないことが一つの理由です。
たとえば、検査に基づいた綿密な計画づくりには、インプラントの本数や骨の状態にもよりますが、歯科技工士、歯科衛生士、歯科医師の三者がチームとなって治療計画や義歯の形態、メインテナンスのスケジュールを立ててゆきます。そして、検査結果から、的確な診断を下すためには高い技術力が必要となります。診断だけでなく、フィクスチャーを埋めこみ、アバットメントを取りつけ、患者さんそれぞれのかみ合わせを調整することも技術です。
以前の歯科治療は金などの材料代が高いために、費用が高額となる傾向がありましたが、インプラント治療では、材料がかなりの高額な上に、より高度な技術が必要となるのです。ちなみに、下の歯を総インプラントにすると、200万円から350万円ほどかかります。ちょっと高級な車一台分の価格と同じです。
しかし、ここで少し考えてみて下さい。毎日おいしく、好きなものを食べられる生活は、あなたの一生にどれほどの幸福感と満足感をもたらすでしょうか。確かに短期的な目で見れば、経済的負担は軽いとはいえません。しかし、毎日の食生活をはじめとする、人生の質という視点で見た場合、必ずしも高額すぎるとはいえないのではないでしょうか。
特にブローネマルクシステムに費用がかかるのは、より安全性を考慮し、使い捨て材料を多用するためであったり、より精度の高い仕上がりを求めているためです。デンタルローンを組むこともできますので、それらのことを考慮に入れてじっくり検討されるとよいでしょう。
